はるげと|果てなき流浪はゲームと共に

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【フリーゲーム感想】探偵のすすめ ~黒雨の中のサンタ編

ゲームのタイトル画面

・タイトル:探偵のすすめ ~黒雨の中のサンタ編

・作者:たんすかい

・ジャンル:ユーモアミステリー系ノベルゲーム

・プレイ時間:30分~

 

・お勧め度:★★☆☆☆  2

 

※本作は作者様のHPから無料ダウンロード可能

tansukai.com

高校生になった彼女たちの事件

同人ゲームサークル「たんすかい」様制作の「探偵のすすめ」シリーズ第3弾。前作から時間は大きく進み、高校性になった彼女らの活躍を描いたゲームになる。今まで同様主人公はゲストキャラ。探偵役の朝島美奈子に恋心を抱いている男子高校生という設定。前作までの主人公たちと違って、感情が表に出てしまうタイプ。良い意味で物語の牽引役を務めてくれそうなキャラ造形になっている。

物語は主人公は朝島美奈子に告白(!?)するために電車で移動するシーンから始まる。妄想により感情が昂ぶり、一人で奇声をあげてしまう等、主人公の少々危ない性格が描写される(ゲーム上だからギャグで済まされるが、現実にいたら相当な危険人物…)そして成功を確信しつつ、雨の公園で告白タイムとなるが結果はお察し。

それにしても高校性になった朝島美奈子は少々ぽっちゃりしすぎではなかろうか……。

朝島美奈子への告白シーン

主人公の朝島美奈子への告白シーン。結果は…推して知るべし。

その後事件を目撃した主人公は、朝島美奈子とともに犯人を見つけるべく捜査を開始する、といったいつも通りの展開に。メインキャラ4人組の内、男子2名は名前だけの登場で、今作では朝島以外では大林紀子が登場するのみ。2作目と比較すると登場人物も少なくなりスケールダウンした印象を受けるが、その分無駄を省いたスリムで分かりやすいストーリィになっている

大林紀子との会話シーン

高校生になった大林紀子も登場。性格は相変わらず。

推理部分も今作は、作者様のあとがきでも触れられていたように、しっかりと考えて作られている印象。推理のヒントとなる情報の出し方が多少露骨な感じは受けるが、プレイヤ自身が考えて解を導くことができる。ヒントの分かりやすさもあり最後の推理シーンで選択肢に迷う事はよほどないと思うが、今作でも仲間からの信用度パラメータは存在しているため、強制ゲームオーバにはならないように気を付けよう。

今作では「探偵のすすめ」シリーズ恒例の最後の告白シーンは存在しない(冒頭で告白してしまっているので当然か)その代わりに次回作以降の伏線になりそうな不穏なモノローグを残して物語は終了する。とはいっても、このシリーズらしくさわやかな読後感は変わっていない。登場人物が高校生になったこともあり、より青春の空気感が濃く感じられるようになっているため、その手の雰囲気が好きな人にはお勧めだ。

総評

シリーズ3作目ということもあり品質は今までで最高峰。
メインキャラが全員登場しない寂しさはあるが、高校生となった女性陣を見られただけでも満足。可能なら1作目から順にプレイをしてみて欲しいが、ストーリィは各作品で独立しているため、本作品からプレイするのもあり。
ゆるめの短編ミステリノベルを楽しみたい方は試しに遊んでみてもよいのでは。

 

※同シリーズの感想記事はこちらから

ponutaro.hatenablog.com

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