・ジャンル:病院シミュレーション
・プレイ時間:2時間
・お勧め度:★★★★☆ 4
アイラム・イブ 感想
アンディー・メンテさん作成の病院シミュレーションゲーム。アイラム・イブ。病院シミュレーションと銘打っているが、病院要素はそこまで強い訳ではなく、味付けにその設定を使っている程度。基本は限られた資産、時間の中でより高得点を目指すリソース管理ゲーとなっている。
舞台設定は主人公である医者が開院するところからスタート。ゲームの流れは、来院した患者の対応を行う「治療パート」と、治療に使用する各種薬品の作成やそのための素材収集を行う「準備パート」を毎日繰り返す形式。1日に行えるアクション数を制限する「行動力」というパラメータが存在しており、限られた回数の中で何を行うのか取捨選択して決めていく必要がある。
治療パートでは初めは何をするべきか分からないと思うが、【問診】を使うことで患者の症状がある程度は把握できるようになる。基本は【問診】で得られた情報に従って処置を行っていくのがコツ。但し【問診】だけではどの処置が最も効果的かまでは分からないため、そこは患者の症状からユーザが推測する他ない(とはいえ、難しい病気などは出てこないので一般常識に従って判断すれば大抵は正解を導ける)
問題は正解が分かっていても、処置に必要な薬品が足りない、もしくは行動力が足りないケース。その場合は泣く泣く患者を未処置のまま追い返すしかない。当然ながらそのような対応を受けた患者は不満を持ち、病院としての評価は下がってしまう。手持ちのリソースを考慮してどこで診察を打ち切るかの判断が重要になる。
準備パートでは、薬品作成のために山や草原に出向いての素材収集と薬品作成、または行える処置や薬品の種類を増やすために本を購入したり、病院設備をレベルアップするといった行動を行える。
素材収集も初めは限られた場所にしか探索できないが、探索能力が上がる事で様々な場所に行けるようになる。レアなアイテムは高価で売れるため、序盤の資金繰りは素材売却で賄うのが良いだろう。
薬品作成は「行動力」を消費しないため、素材とお金がある限り延々と作り続ける事ができる。もっとも素材が有り余るという状況はほぼないので、どの薬品を優先的に作成するのか、ここでも頭を悩ませる事になる。
その他、研修や急患対応、定期的に行われる医師会審査(評判が良ければ様々は恩恵を受けられる)等、サブイベントもあり、プレイヤを飽きさせない工夫が随所に見える。来院患者の独特な台詞回しもあり非常にユニークな雰囲気をもった作品。
難易度はかなり高めだが、リソース管理ゲームの醍醐味を味わいたいプレイヤは遊んでみて損はなし。是非とも主人公の結末を見届けよう!