・タイトル:君という不可思議な
・ジャンル:謎解きADV
・プレイ時間:10分
・お勧め度:★★☆☆☆ 2
良質な短編謎解きゲーム
10分程度で終わる短編謎解きADV。1画面完結のシンプルな構成。プレイヤが誰もいない部屋に入り込むところからゲームは始まる。
謎解きのスタイル自体は、部屋の中の様々な箇所に設定された「鍵」を推理し入力する良くある形。1つの部屋の中で全てが閉じるため、情報収集のために時間をかけて歩き回る必要もなく、謎解きのための全情報はすぐに入手可能。提示された情報から提示された謎を解くという将にシンプルイズベストな構成。他に頭を悩ませる要素もないため謎解きにのみ集中できる。
ゲーム中にヒント機能(というか答えまで教えてくれる)があるため詰まったら見てしまえばOK。とはいえこの手のゲームでヒントを見てしまうと、ゲームの本来の面白さを大きく損ねてしまうため、ヒントなしでのクリアを強く推奨。時間をかけて考えれば誰もが答えに到達できそうな、心地よい難易度で設計されているため安心して良い。
またこのゲームの雰囲気を作り上げるのに一役買っているのが、断片的に語られるバックグラウンドのストーリィ。部屋探索中に得られる情報や主人公のセリフ(独り言)から感じる違和感。さらに謎を解き明かすにつれて、過去にこの部屋で起きた出来事が徐々に明かされ、背景に流れる物語が分かってくる。謎解きを進める動機付けになるほどの強いインパクトがある訳ではないが、このゲームの面白さを引き立てる程良いアクセントとなっている。
主人公と部屋の主との関係は。主人公はこの部屋で何をしているのか。そもそも部屋に設置された謎解きギミックは誰が何のために。といった数々の謎もエンディングを迎える事ですべてが明かされる。結末も個人的には良い感じ。
ボリュームが少ないためおすすめ度は★2つだがゲームの質は良い。ちょっとした息抜きに遊んでみるのをお勧めする。